第1-21限目:ITの歴史 - クラウドの登場 -  

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 現在の連載では、「ITの歴史」を 電気工事・ネットワーク・サーバー・クラウドという視点から整理しています。


1-21|クラウドの登場

ルーター先生

前回、自社ですべてのインフラを持つやり方に、だんだん限界が見えてきた、という話をしました。

ルーター先生

では、その限界に対して、世界はどうやって答えを出したのでしょうか。

スイッチちゃん

もっと大きな会社が、全部まとめて管理するとか……?

ルーター先生

近いですね。ただし、「まとめて管理する」だけではありません。

ルーター先生

ここで生まれたのが、「自分で全部持たなくていい」 という発想です。

スイッチちゃん

え、サーバって借りられるんですか?

ルーター先生

はい。サーバも、ネットワークも、必要な分だけ使う という考え方です。インターネットがあれば、遠隔でサーバーも借りられるのです。

サーバーちゃん

今までみたいに、先に全部用意しなくていいの?

ルーター先生

その通りです。使う分だけ、あとから増やす。
使わなくなったら、減らす。

ルーター先生

この仕組みを提供するサービスをクラウド と呼びます。雲のように見えているものの実体がないため、雲の英語名からクラウドと呼びます。

スイッチちゃん

実体がない?

ルーター先生

直接サーバーを見に行けるわけではありませんから。
自社で抱えているならば身に行けるんですが、クラウドのサーバーは具体的に何処にあるかは分かりません。

ルーター先生

しかしやっていることは意外とシンプルです。

ルーター先生

サービスの提供側が大量にサーバーを持ち、
・サーバを様々な拠点に大量に置いておく
・電源やネットワークも整えてくれる
・設備のメンテナンスもしてくれる
・必要な分だけ使わせてくれる

ルーター先生

つまり、インフラを「サービス」として提供する 形ですね。

スイッチちゃん

今までのやり方と、何が一番違うんですか?

ルーター先生

メリットは非常に多くあります。
一番大きな違いは、「先に用意するか、あとから増やせるか」 です。

ルーター先生

自社で持つ場合「将来を予想して、先に全部買う」必要がありました。
クラウドでは、「必要になったら増やす」で済みます。

クラウドちゃん

それなら、無駄が少なくなりますね。

ルーター先生

はい。
だから、成長の早いサービスほど、クラウドと相性が良かったのです。

ルーター先生

しかも、
・様々な拠点にサーバーが置かれているため、災害が起きて1拠点サーバーが壊れても、他の拠点で替えを聞かせられる。
・新しい機種が出た時、機器を買い直さず、すぐに新しい機種にできる
・機器故障が起きてもすぐに別に変えられる
等々、様々なメリットがあります。

ルーター先生

本来、達成するには大量に資産がかかる点を、ほぼカバーしてくれます

スイッチちゃん

でも先生、こんな便利な仕組み誰か作れば良かったんじゃないですか。

ルーター先生

そこが、そうもいかなかったのです。
そのような発想に至っても実現が難しかった。

ルーター先生

クラウドは理想的ですが、実現するには莫大な資金力が必要 でした。

スイッチちゃん

お金……?

ルーター先生

例えば――
・大量のサーバを置くための建物
・安定した電力供給
・高速で止まらないネットワーク
・24時間対応の運用体制
これらを、世界中に用意する必要があります。
過言でもなく、本当に世界中に。

ルーター先生

尋常でない数のサーバーを購入することとなります。
そして様々な国の土地を用意する必要も出てきます。

サーバーちゃん

それって……会社一つでやるのは無理そう……。

ルーター先生

その通りです。
実際、クラウドを提供できたのはごく一部の巨大企業 だけでした。

ルーター先生

Google、Microsoftなどが代表ですね。

ルーター先生

提供側に立つには余りにも高い壁がありました。多くの会社にとって、「使う側」になる方が、はるかに現実的だったのです。

スイッチちゃん

通常実現できないのに、超大企業の方がクラウドを用意してくれた。それは多くの人にとってありがたいことだったんですね。

ルーター先生

はい、そしてサーバーを全て「自分で全部持つ必要がなくなった」という点で、ITの世界を大きく変えました。

ルーター先生

しかし自社で持つサーバーにも、依然として価値があります。

サーバーちゃん

クラウドが全てで勝っているわけじゃないのね。

ルーター先生

はい、なので次には「自社で持つサーバーとクラウド」について話をしましょう。

クラウドちゃん

まとめると、クラウドとは――
・自社で全部持たなくていい
・必要な分だけ使える
・インフラをサービスとして使う考え方

クラウドちゃん

オンプレミスの限界に対する、とても現実的な答えだったのですね。

ルーター先生

はい。その通りです。
クラウドがその最高の答えでした。

ルーター先生

そしてクラウドはその影響力から、
ITインフラの世界に新たな言葉を生み出します。

ルーター先生

それでは次回、「オンプレミスと呼ばれたものたち」です。
よろしくお願いいたします。


この章の始まりはこちらです。
全体の流れを初めから追いたい方は、参考にしてみてください。

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コメント

 出てきました、クラウド。 こちらは一つ革新的な技術ですね。
 もちろん技術もすごいですし、これを実装するためには相当の金額が必要になる点も恐ろしい話です。

 サーバーというのは実は1台でも100万等を優に越したりする機械です。軽々しく呼んでいますが、実は恐ろしい機械
 そのサーバーを置くデータセンターを全国に借りて、サーバーを設置して、線(ケーブル)と電源を用意して……

 1兆円など普通に越えてくるのではないかという価格帯、それをやってのけているのがアマゾンやマイクロソフトと呼ばれる企業なのです。
 本当にありがたい話です。と同時に、巨額過ぎて恐ろしい話でもありました。

こちらはキャラクターの画像です。ご興味がある方だけ展開してみてくださいね。


■ 梅雨の時期ですね
  雨が降っていると気分がどんよりするものです。

  髪の毛もうねうねし始めます。

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