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現在の連載では、「ITの歴史」を 電気工事・ネットワーク・サーバー・クラウドという視点から整理しています。
1-3:原初のネットワーク
ルーター先生当時、パソコンは今ほど身近な存在ではありませんでした。仕事で少しばかり使うくらいで、日常になど浸透していないツール。
それでも、会社や研究施設では、少しずつパソコンが使われるようになっていきます。



では、同じ場所に複数のパソコンが置かれると、何が起きたでしょうか。



それぞれ別々に動かしていたんじゃないですか?



はい。そして、その運用に限界が見えてきました。



パソコンの台数が増えると、次のような場面が出てきます。



・同じ資料を、複数の人が使いたい
・同じ計算結果を、別の人も確認したい
・同じ情報を、何度も作り直したくない



先日も触れていましたね。



はい、復習になってしまいましたね。



ここで、“計算結果、資料という「情報」を共有したい”という気持ちが人々に生まれたという点です



情報を共有するためには、同じ情報を、同じように使える必要があります。それぞれのパソコンが、まったく別々に動いている状態では、この“共有”はうまくいきません。



そうなんですね。



はい、例えば教室が離れたA君とB君がいたとしましょう。この二人は仲良しで、互いに試験対策で使うための各教科ノートを作っています。
次の休み時間までに数学・理科・英語のノートを作ろうと結託したところで、昼休みが終わりました。
この時、情報共有手段がなければ、誤って同じ教科のノートを作ってしまうかもしれませんね。一教科分ノートが出来ても、次にどれをすればいいかも悩んでしまいます。



しかし教室が離れていても、情報共有手段があるならば連絡を取り合ったり、どこかに作成したファイルを置くことで互いに状況を認識し、教科ごとにノートを作成できます。A君は数学、B君は理科と。



ここでいうA君とB君が、当時のパソコンユーザーだったんですね。
情報共有できたなら、互いに今の状況が把握できるのだけれどと。



はい。そこで情報共有手段としてネットワークが作られました。
ネットワーク、この単語はIT用語だけじゃないですよね。



そうしてパソコン同士は線(ケーブル)で繋がれ始めました。



情報をやり取りできる状態を作り、離れた場所でも、同じ情報を使えるように。



繋ぐのが目的じゃなくて、同じ情報を使うのが目的でなんですね。
同じ情報を使いたい、共有したい。ならケーブルという手段を使う、と



はい、このようにして同じ場所にある複数のパソコンが、情報を共有するためにつながり始めました。物理的なケーブルが届く範囲で。



これが、ネットワークの原初の姿です。
まだインターネットではありません。世界ともつながっていません。



1階と2階にいる人が階段を使わなくていいようにしたい。それならばと、互いの階にパソコンを置いてケーブルを敷いて、1階の人と二回の人がパソコンでやりとりした。みたいなことかしら。
“距離を越えて、同じ情報を使う”という点では、今のネットワークと本質は同じですね。



そうですね。それが原初の姿でした。



そして徐々に、その規模は拡大していきます。地下を使ったり、電話線を使ったり。こんな話はまた数回後にしましょう。



でも、距離がもっと離れたら大変そうですね。
ケーブルは路上に置けないし、そもそも電気もどこまで届くか……。



はい。次は、その“距離”が、どれほど大きな壁になったのかを見ていきましょう。



次のテーマは、『距離という壁』です。
この章の始まりはこちらです。
全体の流れを初めから追いたい方は、参考にしてみてください。
コメント
今回のテーマは「ネットワークの原初」についてとなります。
ネットワーク、今では掘ろうと思えばいくらでも出てくる分野です。VPNだとか、VLANだとか、MACアドレスだとか。そんな専門用語だらけの分野ではありますが、そんな用語に触れると蕁麻疹が出てきてしまうかも。
なのでこの章ではそのとっかかりだけ、どうして生まれたんだろうといった疑問に答えられていたらと思います。
こちらはキャラクターの画像です。ご興味がある方だけ展開してみてくださいね。


■ サーバーちゃん
本教室の生徒役。大学生。

